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なごやの大地を学ぶ会会報(no.41)

愛知県内の中新統には,設楽層群,師崎層群のほか,作手層,岡崎層群,品野層と呼ばれる地層があります。設楽層群上部の南設亜層群を除いてこれらの地層群は,地層が薄く,層相が大きく変化し,著しい 褶曲構造がない,凝灰質などの特徴があります。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.40)

愛知の大地のなりたち10 新生代 愛知県周辺に広く分布する領家花崗岩類が固まった深さは数km程度で,侵食によって比較早い時期に地表に顔を出し,愛知の大地をつくっていたようです。日本海拡大以前には日本列島となる地域は,ユーラシア大陸の沿海州に...
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.39) 20240215

愛知県の大半を占める基盤岩類は領家帯と呼ばれます。白亜紀の花崗岩類と,それによって広域の高温低圧型(接触)変成作用を被った領域です。領家花崗岩は新期花崗岩と古期花崗岩に分けられてきましたが,両者に大差はなく,その年代は 85~100Ma に収まり,変成年代もこの範囲にあると考えられています。花崗岩類には,花崗岩,花崗閃緑岩,トーナル岩が見られます。愛知県内の領家変成岩には,変成温度の分布が南北で非対称という特徴があります。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.38)

同じ時代や同じような特徴を持つ岩体を区分して名づけることがあります。愛知県では,南から,秩父帯,三波川帯,領家帯,美濃帯に分けられます。美濃帯はまとめて,丹波-美帯-足尾帯と呼ぶことが増えています。秩父帯は丹波-美濃帯と一連のものという考えがあります。領家帯は,美濃帯の岩石が変成を受けた部分で,北側は徐々に丹波-美濃帯に移り変わっていきます。三波川帯と四万十帯(北帯)は一連のものかもしれません。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.37)

時間はインフレーション*(ビッグバン)からはじまったといわれます。暦に関わるものとして「時」があります。三次元生物である人間は時間を感知できませんので天体を目印にして利用してきました。現在はより正確な「時」を目指して研究が進んでいます。うるう秒の停止,「1秒」の新しい定義などが検討されています。
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なごやの大地を学ぶ会会報no.36    2024/1/1

今号は「暦」の話です。今年はうるう年です。暦は主に農業のためにつくられました。最初の暦は 1 年が 10 か月で,残りの 2 か月は農業ができないため日にちがなかったそうです。また,暦は,為政者にとって支配の正当性を示すための重要な行為でもありました。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.35)

新生代は哺乳類の繁栄した時代です。哺乳類は単孔類を除くと,有袋類と有胎盤類に分かれます。哺乳類は母体内で子どもを成⾧させてから産み落とす方法を獲得しました。一回に産まれる子供の数は減りましたが,子の生存率は上がりました。単孔類は卵で産みますが,有袋類は子どもを未熟児で産んで,その後,腹にある袋に移して育てます。人類は地球以外の天体にも進出し,その形態も変化する予測がされています。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.34)

顕生代はさまざまな生物が出現し,繁栄,衰退,絶滅を繰り返します。したがって,主に生物の盛衰に関する話題が中心になることが多いです。私たちにつながる多くの出来事がありますが,今回は「大量絶滅」・「植物の進化」・「恐竜」・「両生類・爬虫類・哺乳類の形態変化」について紹介します。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.33)

原生代の終わりころには〝生き物らしい”生物が登場します。エディアカラ生物群という,軟体で,足も歯も眼もありません。その後,古生代カンブリア紀に入ると,一斉に多細胞動物が出現します。まずはSSFと略される小型の骨格の化石が,そして続いて,現在の生物では見られない形態を持ったバージェス動物群と呼ばれる,生き物たちが出現します。カンブリア紀初期の急激な生物の出現をカンブリア爆発と呼びます。海水中に誕生した生物はやがて上陸に向けて様々な機構を作り出していきます。
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なごやの大地を学ぶ会会報(no.32)

生物が誕生して生息するためには,液体の水の存在が不可欠と考えられています。地球はそのための条件をクリアした惑星です。生命とは何かという明確な定義はありませんし,どのようにして生物が誕生したのかはわかっていませんが,非生物から生物が生まれたの...