なごやの大地を学ぶ会会報(no.32)

会報

生物が誕生して生息するためには,液体の水の存在が不可欠と考えられています。地球はそのための条件をクリアした惑星です。生命とは何かという明確な定義はありませんし,どのようにして生物が誕生したのかはわかっていませんが,非生物から生物が生まれたのは確かです。原始的な化石は化学化石と呼ばれ,どのような形態の微生物であったかは全く分りません。初期の原核生物は嫌気性細菌で,その後,シアノバクテリアが出現し,その光合成によって酸素が増加すると好気性細菌が出現しました。さらに,嫌気性細菌に他の原核生物が共生して,真核生物の祖先が誕生しました。増加した酸素ガスは鉄を酸化して縞状鉄鉱層を作りました。最古の真核生物の化石は,約 21 億年前のグリパニアといわれていますが,近年,ガボン共和国から前期原生代(約 22~21 億年前) の化石が発見されています。

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