敦賀市~東尋坊までの越前海岸の地層を見てきました。その内容は別に紹介するとして,砂浜や海岸に野草がきれいな花を咲かせていました。私は花の名前はさっぱりなのですが,図1はハマエンドウ,図2は山藤かなと思っていますがあっているでしょうか? 干潮時間に合わせていったのですが,水仙の時期でも海水浴の時期でもないので,釣り人以外は誰もいない静かな海岸が続いていました。
さて,花で思い出したことが二つあります。一つは生物分類の二名法でも有名なリンネがつくったとされる花時計です。それは,花の1日における開花や閉花の時間を利用した時計です。つまり,花が咲いたり閉じたりするのを見て時間を推定するのです。リンネは1751年にPhilosophia Botanicaという本で200種類ほどの花を挙げているそうです。ただし,日照時間や気温などによってその時間はずれることがあり精度はいまいちのようです。でも一度見てみたいですね。
リンネが花時計に使ったとされるものが紹介されているWebサイト*によると次の様です。私ではどんな花なのかはほとんどわかりません。
3時 | 5時 | 6時 | 7時 | 9時 | 11時 | 17時 | 18時 | 21時 |
バラモンジンの一種(キク科) | ヤブカンゾウの一種(ユリ科) | セイヨウタンポポ | アシタバの一種(セリ科) | コキンセンカ(キク科) | マツバギクの一種 | オシロイバナ | フウロウソウの一種 | マンテマの一種(ナデシコ科) |
もう一つ,花の絵で印象に残ったものにメーリアン(Anna Maria Sibylla Merian)というドイツの女性が植物や昆虫などを詳細に描いたイラストがあります。
Webサイトでその絵を何枚か見たのですが,植物を背景に蝶や蛾の変態を緻密な図で描いたとてもきれいなものです。特にスリナム(南米のブラジルの北に接する国)を17世紀末という時代に女性一人で調査・観察したものが有名です。国会図書館のHPでも見られますが,地元の図書館で借りて見ました。大型の本*で“きれい”の一言です。当時は泥から生まれるといわれていた昆虫の変態(卵→サナギ→成虫)を緻密な観察で一枚の絵に記録しています。本を見る限り蛾を扱ったものが多いようです。しかし,ラテン語で書かれたものでないため科学論文としては評価されず,動植物の“画家”という扱いだったようです。メーリアンの業績は20世紀後半になってやっと評価されるようになったそうです。
*『スリナム産昆虫変態図譜 1726年版』.鳥影社, 2022年
さて,話は飛びますが,女性を差別する話はよく聞かれますが,最近目にした本*に女性の評価を男性より低く見る由来?のコラムが載っていました。そのまま紹介します。
ちなみに,人間の脳の重さは平均で1300gほどで,平均で男性の脳は1274cm3,女性の脳は1131cm3,ゴリラの脳は500cm3だそうです。
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