岐阜県美濃加茂市と可児市の境を流れる木曽川河原には主に瑞浪層群中村層がみられます。太田橋付近の中村層中には,脈状岩石が見られます。最初に観察したのは2014年で,10枚以上の大変硬く垂直に走る岩脈様なもので,波打ったり枝分かれしたり,厚さも不規則に変化しており,変わった岩脈という印象を持っていました。2020年,その成因に熱水流体の存在が提唱され,オパールCT の存在が確認されました。これは珪化木の形成にも大きく関わることだと思います。
さらに,2023年に樹幹化石の林床から,ウリノキモドキ(Byttneriophyllum tiliifolium)という熱帯性の高木の仲間の葉ばかりが集まっているのが報告されました。従前では,この地域の植物化石は比較的寒冷な植物群と考えられていましたので話題を呼んでいます。本文(pdf)もお読みください。
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